困難なプロセスを動かしてくれるシンクロニシティの本当の意味

無意識

こんにちは、スワダ相談室です。

相談者さん
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身近な人との間で何か同じことが起きたりした時、”シンクロだね”という言葉をよく聞きますが、心理学ではシンクロはどんな意味なのでしょうか。

スワダ相談室
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シンクロニシティはユングが提唱した概念で日本語では共時性と言われ、信じられないような偶然の一致を指します。本人にって、とても生きづらいと感じていること、無意識を加味しないとなかなか動かないようなプロセスが動き出すような、そんな体験となる偶然を指しています。

行き詰ったプロセスを、因果論(原因と結果から考える)で捉える様々な方法を試してみたけど変わらないような困難なプロセスの助けとなってくれる概念がシンクロニシティ・共時性です。

ユングの言う共時性・シンクロニシティとは

共時性の考え方は、ユング心理学の核となるものです。

共時性は、個人の内的プロセス(心で起きてること)と外的現象の奇妙な、不可思議な意味ある偶然の一致を指します。

具体例をユングの本から引用し見てみましょう。

ある若い婦人は、黄金の神聖なコガネムシを与えられる夢をみた。彼女が私(ユング)にこの夢を話している間、私は閉じた窓に背を向けて座っていた。

突然、私の後ろで、やさしくトントンとたたく音が聞こえた。振り返ると、飛んでいる一匹の虫が外から窓ガラスをノックしているのである。

私は窓を開けて、その虫が入ってくるのを宙でつかまえた。それは私達の緯度帯で見つかるもののうちで神聖なコガネムシに最も相似している虫で、通常の習性とは打って変わって、暗い部屋に入りたがっていたのである。

これに似たことは、それ以前にも以後にも起こったことは一度もない。

自然現象と心の構造 非因果的関連の原理 著ユング、パウリ

これはユングと婦人の実際の体験でこの体験の後、この婦人が長く苦しんだ頑なさが和らぎ本質的変容につながっていきました。

このように、体験する本人にとってあまりに意味深く結び着いていることは、それが「偶然」起こったとはとても信じられないような末恐ろしいほどの一致であり、それをシンクロ・共時性と言います。

こうした体験すると、無意識妙に納得し腑に落ちするため、生きづらさが変容していきます。

時を操作しようとせず手放す

共時性は ”時” に関わる視座です。

何か思い通りにいかないと、時/タイミングを尊重せず、時をコントロールしたくなるのは私たちの自我ですが、自我がそれをコントロールすることを手放した時、時が熟し(内面が整い)手放した事が外的に起きたりします。これは自我の成熟なしには起きないことです。

「時」の外にいてそれを自分は操作できるという錯覚を手放し、自分も「時」の一部であり時の内側におり、自分よりも偉大な「時」に謙虚になることが大事です。

その体験は、自我からするとがっかりかもしれませんが、それは悪いこではなく、時が熟すのに必要なプロセスです。がっかりを避けようと躁転したまま、つまり何とかコントロールしようとし続けると、早晩鬱っぽくなことが考えられます。

内面が整うと、外面が動き出す

時が熟すと、外的に変化が起きるのがよく分かるのに、雨降らし男の物語があります。

ある町では、雨が全く降らず日照りで苦しんでいたため、お祈りなど思いつくあらゆることを試しても、雨が降らないため遠くの国に住んでいる雨降らし男に来てもらいました。

雨降らし男は、その町に来てから、町の人に、小屋を用意するように言いました。

男は小屋の中に3日籠ると、なんということか、4日目には、大雨が降り始めたのです。

町人たちは、男に小屋の中で一体3日間何をしたのか。と尋ねました。

老人(男)は、応えます。「わしには、雨や雪を降らせることはできないよ。この国は天(タオ・秩序)の道から外れていた。そのため、この国に来た時わしも病気になった。もう一度タオに戻るために健康を取り戻すために、私自身が秩序に合う状態になるのを待つ必要があった。すると自ずと雪が降ってきたのだ。

雨降らし男の物語

この物語は、時をコントロールしようとせず小屋の中で時が熟すのを待ち、面と外面が呼応するかのように生じるという意味で共時的です。小屋の中が整ったことで、外側も秩序に沿ったこと、雨が降るということが起きました。深層心理学は、このように、内面と外面とつなぐ心理学です。

共時的な出来事が起きるのに必要な心の器・コンテイナー

スワダ相談室
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共時性の理解を深めるために、2つの事例をご紹介しましたが、共時的な出来事が起きるのに欠かせないものがあります。それがコンテイナー、器です。

雨降らし男は、まず小屋を用意するように言いましたが、小屋がコンテイナーです。コンテイナーは、プロセスを受け止める器・容器で、心が整い、天の秩序と符合するための場であり、外と内を分け一緒くたになっている問題を切断する機能もあります。

深層心理学は、内面と外面をつなぐものと書きましたが、雨降らし男が最初小屋を用意したように、問題が固まって動かない時、先ずは、問題を内と外に切断することが必要となります。そして、その後に、中と外がつながるような共時的な出来事が起きます。

コガネムシの事例ではどうでしょうか。

コガネムシの事例では相談室がコンテイナーでもありますし、ユングと婦人とのやりとりという、二者間の関係のやりとりもコンテイナーになっています。それはつまり、婦人を深層に誘うことなしに、 ユングが共時性という視座で婦人のプロセスを深みで受け止めること、そのやりとりが心的コンテイナーとなります。

こうした深みのあるプロセス、人が本質的に変容するプロセスには、コンテイナーという枠組み・器が欠かせません。

コンテイナー・器と幸せの関係についてはこちら

共時性を体験して…

ユング心理学で意味するところの共時性についてお伝えしました。

共時性は、体験するとその恐ろしいほどに強烈な偶然の一致さに、深層ではどんな星の元に自分は生きているのか、どうして、こうした生きづらさがあるのか(あったのか)深く腑に落ちる体験でそれは理屈を超えているためそこから広がる・展開される心の変容や外的な変化があるのだと思います。

スワダ相談室ではこうした視座も取り入れています。表面的な問題解決ではどうにも生きづらさが変わらないという方、ぜひ初回お試しをご利用くださいね。

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